時計修理コラム vol.1 「日本ロレックスのオーバーホール料金を徹底調査」
時計修理コラム vol.1 「日本ロレックスのオーバーホール料金を徹底調査」

ロレックスを愛用される方にとって、オーバーホール先の選択は非常に重要なテーマです。
日本ロレックスでの正規サービスを選ぶべきか、国内の独立系時計修理工房を利用すべきか——特に時計修理工房「円(まどか)」のような工房との比較は、多くの方が気になる点でしょう。本稿では両者の特徴を整理し、それぞれのメリットを踏まえながら、賢い選択の視点を紹介します。
オーバーホールとは

「オーバーホール」とは、時計を分解して内部機構を点検・清掃・調整し、性能を新品に近い状態へ回復させるメンテナンスのことです。
一般的には分解掃除とも呼ばれます。
機械式時計は、数百もの小さな部品が油で滑らかに動いています。
油は経年で乾燥・劣化するため、放置すると…
- 精度が悪くなる
 - 止まりやすくなる
 - 部品が摩耗し破損
 - 大規模修理が必要になり費用増大
 
といったトラブルにつながります。
ロレックスに修理を出すメリット
1. 純正パーツによる安心感
ロレックスは純正部品の精度・耐久性が非常に高く、
交換が必要な場合でも、メーカー純正パーツで対応してもらえます。
防水パッキンなども最新仕様に更新される点は安心材料です。
2. 世界共通の品質基準
ロレックスは世界どこでも同じレベルのサービス基準。
専用工具・測定機器・潤滑・検査工程が統一されており、
新品に近い状態に仕上げる品質が期待できます。
3. メーカー保証が付く
オーバーホール後には2年間の国際保証が付与されます。
海外出張や転居の際も安心してサポートを受けられます。
4. 外装仕上げが美しい
研磨仕上げの技術が高く、
ケース・ブレスのライン・エッジの再現も安定しています。
艶出しとヘアラインのコントラストもメーカーならでは。
ロレックスに修理を出すデメリット
1. 費用が高い
三針モデルで約8〜10万円
クロノグラフは13万円以上が一般的。
部品交換やケース仕上げを含めると20万円近くになることも。
2. 納期が長め
通常1〜2ヶ月、繁忙期はそれ以上の場合も。
時計が手元から離れる期間が長い点がデメリット。
3. 部品交換の判断が厳格
摩耗・傷のあるパーツは原則交換。
手直しで修正はせずに新品に必ず交換します。
4. 古いモデルは対応不可のことも
部品供給終了により、Ref.や年代によっては断られる可能性あり。
特にヴィンテージロレックスユーザーは注意が必要です。
時計修理工房「円」に出すメリット
1. 費用を抑えられる
日本ロレックス正規のオーバーホールは
三針:8〜9万円台
クロノ:13万円〜が基準ですが、
弊社では
三針:2〜3万円台
クロノ:5万円前後
となることが多く、正規より低コストで依頼できます。
※症状や部品交換により変動
※アンティークは相談ベース
2. 柔軟な対応と相談のしやすさ
・メール/電話で丁寧に説明
・状態に合わせた提案型の修理
・パーツ交換も必要最低限に調整可能
「とりあえず話したい」「状態を見て予算内で」というユーザーに寄り添う姿勢が強みです。
3. ヴィンテージ対応に強い
ロレックス正規では
・風合い維持より新品状態を基準
・ダイヤルや針を交換提案
・部品供給終了モデルは不可
といった制限がありますが、
「円」では経年の味を尊重した整備が可能です。
例:夜光の焼け、針のサビも雰囲気を残しつつ
生きているパーツを活かす提案
4. 納期が比較的早い
ロレックス…1〜2ヶ月以上
円…状況により数週間〜1ヶ月前後
(症状や部品待ちで変動)
スピード重視の方には利点です。
時計修理工房「円」に出すデメリット
1. 純正パーツの提供制限
ロレックスは純正パーツの供給を制限しているため、
パーツ交換の選択肢が少ない場合があります。
部品が手に入らない場合
→純正再利用 or リペアパーツ提案
2. メーカー保証がつかない
ロレックス正規修理のような
2年公式保証はありません。
ただし、工房独自の保証期間はあります。
3. 稀に高額修理になる
純正部品の交換が多くなると、メーカーに比べ高くなる可能性がございます。
時計修理工房「円」と日本ロレックスのオーバーホール料金比較
| モデル | Ref | キャリバー | 正規サービス | 「円」 | 
|---|
| サブマリーナデイト | 16800 168000 | 3035 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 16610 | 3135 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| GMTマスター (GMT-MASTER) | 16750 | 3075 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 16700 | 3175 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| GMTマスターⅡ (GMT-MASTERⅡ) | 16710 116710 126710 | 3185〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
|---|
| エクスプローラー (EXPLORER) | 14270 | 3000 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 114270 214270 | 3130 3132  | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| エクスプローラーⅡ (EXPLORERⅡ) | 16550 | 3085 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 16570 216570 | 3185 3285  | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| シードゥエラー (SEA-DWELLER) | 16660 | 3035 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 16600 116600 126600 | 3135〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| ディープシー (DEEPSEA) | 116660 126660 | 3135〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
|---|
| ヨットマスター (YACHT-MASTER) | 16622 116622 126622 など  | 3135〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
|---|
| ミルガウス (MILGAUSS) | 116400 | 3130〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
|---|
| デイトジャスト (DATEJUST) | 16013 16014 | 3035 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 116200 126200 | 3135〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| オイスターパーペチュアル(OYSTER PERPETUAL) | 14000 67230 67180 76080 | 3130 2130 | ¥82,500 | ¥24,200 | 
|---|
| オイスターパーペチュアルデイト (OYSTER PERPETUAL DATE) | 15000 | 3035 | ¥121,000 | ¥24,200 | 
|---|---|---|---|---|
| 15200系 | 3135〜 | ¥99,000 | ¥24,200 | 
| デイデイト (DAY-DATE) | 18238  118238 218206 ほか  | 3155〜 | ¥110,000 | ¥33,000 | 
|---|
| デイトナ(DAYTONA) | 16520 | 4030 | ¥110,000 | ¥44,000 | 
|---|---|---|---|---|
| 116520 116500  | 4130~ | ¥110,000 | ¥44,000 | 
※2025年10月掲載
※日本ロレックスの価格は時計修理工房「円」独自の調査によるものです。詳細に関しては日本ロレックス 正規サービスセンターへ直接お問い合わせをお願いいたします。
ロレックスにオーバーホールが必要な症状チェック
ロレックスは高精度な機械式時計ですが、長期間使用や油の劣化により性能が低下します。
「まだ動いているから大丈夫」と思っていても、内部では摩耗が進んでいることも。
以下の症状がある場合、オーバーホールが必要なサインです。
✅ オーバーホールが必要な症状の例
- 時間がズレる・日差が大きい
→ 日差 ±10秒以上は要注意。精度低下は油切れや摩耗のサインです。 - 自動巻きなのにすぐ止まる
→ ゼンマイのトルク不足やローター機構の摩耗が考えられます。 - リューズ操作が固い/軽すぎる
→ チューブ・パッキンの劣化や、内部負荷の可能性があります。 - 巻き上がりが重い・異音がする
→ 歯車の摩耗・油切れが進行している状態です。 - 風防内に曇り・湿気が見える
→ 防水性能が低下しています。放置は致命傷になる場合も。 - 振るとカタカタ異音
→ 自動巻きローターの軸摩耗が疑われます(ロレックスで多い症状)。 
これらは、ロレックス オーバーホール 必要と検索される代表的症状です。
ひとつでも当てはまる場合、早めのメンテナンスをおすすめします。
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