時計修理コラム vol.2 「セイコーのオーバーホール料金を徹底調査」

時計修理コラム vol.2 「セイコーのオーバーホール料金を徹底調査」

セイコー(SEIKO)は機械式・クォーツ・ソーラー・キネティック・スプリングドライブなど多彩なムーブメントを展開しており、オーバーホール(分解掃除)の考え方や費用感もモデルによって大きく異なります。
セイコー正規サービスに出すべきか」「独立系の時計修理工房に頼むべきか」——本稿では両者の特徴を整理し、料金・納期・対応範囲の観点から賢い選び方をまとめました。


目次

オーバーホールとは(セイコーの基本メンテナンス)

オーバーホールは、時計を全面分解 → 洗浄 → 注油 → 調整 → 防水点検まで施し、性能を新品に近づけるメンテナンス。油は年月で劣化するため放置すると精度低下・停止・摩耗による破損につながります。
機械式はもちろん、クォーツやソーラー、キネティックパッキン劣化や汚れが進むと不具合の原因になります。

セイコー正規サービスに出すメリット

1. メーカー基準の品質管理

セイコーの正規サービスセンターでは、専用機器・検査工程が整備され、製品カテゴリに応じた所定手順で内装修理(オーバーホール)が行われます。概算の修理期間は約2〜4週間が目安です(モデル・症状により変動)。

2. 純正部品・最新仕様への更新

防水パッキン等の消耗部品は純正相当での交換が基本。必要な場合はガラスやリューズなどの外装修理もメニューとして用意されています。

3. 料金目安の公開とオンライン受付

正規サイトでは料金目安の公開があり、オンラインで概算見積・受付が可能です(対象外モデルあり)。

セイコー正規サービスの留意点(デメリット)

  • モデルごとの基準価格や改定に注意
    料金はカテゴリ・仕様により異なり、改定が行われることがあります(2025年にも価格改定情報あり)。最新の料金は公式や受付時の見積で確認を。
  • ビンテージや特殊仕様は対応に制限がある場合
    生産終了部品・意匠保全の要望など、長期保管の個体やカスタム品は受付条件が付くことがあります。

時計修理工房「円(まどか)」に依頼するメリット

1. 症状に合わせた柔軟提案(費用最適化)

状態・ご希望に合わせ、交換は最小限に/再調整で活かすなどの選択肢を提示。外装の風合いを活かすといったビンテージ志向の整備にも対応します。

2. 複合ムーブメントにも実績

メカニカル(6R/4R/7S)キネティック(キャパシタ)ソーラー(二次電池)など、セイコー特有のトラブル傾向を踏まえた処置が可能。
例)キネティックの充電不良→キャパシタ交換+OH
、ソーラーの蓄電劣化→二次電池交換+点検 など。

3. ビンテージの表情を尊重

針・文字盤のエイジングやケース痩せを避けたい等、コレクション方針に沿った整備方針をご提案できます。


「円」と正規サービスの違い(ざっくり比較)

比較軸セイコー正規サービス時計修理工房「円」
料金の考え方カテゴリ別の基準料金+部品代。料金改定・モデル差あり。最新は公式の概算見積で確認。症状ベースで最適化。再調整・洗浄・必要最小限交換でコスト抑制を図る
納期目安約2〜4週間(症状・繁忙により変動)最短1〜2週間(部品手配・難易度により変動)
部品純正相当の提供が原則純正入手困難時は再調整・互換・修復提案も可(方針は事前相談)
方針規格内性能への回復を重視ご希望(風合い維持・予算)を重視

セイコーのオーバーホール料金比較

モデル種類正規サービス「円」
セイコークオーツ  5,830円~50,160円¥8,800~
¥24,200
機械式 6,600円~55,440円¥11,000~
¥19,800
モデル種類正規サービス「円」
グランドセイコークオーツ ¥33,000~¥11,000~
機械式¥39,600~¥13,200~
モデル種類正規サービス「円」
クレドールクオーツ ¥22,000~¥11,000~
機械式¥33,000~¥11,000~
モデル種類正規サービス「円」
ヴィンテージ
セイコー
クオーツ 修理不可¥11,000~
¥16,500
機械式修理不可¥11,000~
¥24,200

※2025年10月掲載
※SEIKOの価格は時計修理工房「円」独自の調査によるものです。詳細に関してはSEIKO カスタマーセンターへ直接お問い合わせをお願いいたします。

セイコーでオーバーホールが必要な症状チェック

以下のいずれかに該当する場合、早めのメンテナンスをおすすめします。

  • 日差が大きい/止まりやすい(機械式)
    → 油切れ・摩耗・ゼンマイ弱りのサイン
  • 充電してもすぐ止まるソーラー/キネティック
    二次電池(蓄電池)・キャパシタ劣化の可能性。オーバーホールと同時交換で安定度UP。
  • リューズ操作が固い/軽すぎる
    → チューブ・パッキン劣化、輪列負荷の可能性
  • 巻き上げが重い・異音
    → 歯車摩耗・油切れ進行
  • ガラス内の曇り・湿気
    防水性能低下。放置はサビ・腐食の原因
  • 針飛び・カレンダー不良(クォーツ)
    → コイル損傷・歯車汚れ・油劣化 ほか

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